POP3 と IMAP4 の違い
まとめて受け取るか、選んで受け取るか
- POP3 と IMAP4 は、どちらもメールを受け取るときのプロトコルです。送るときは SMTP を使います。
- POP3 はメールボックスのメールをまとめて受け取る、IMAP4 はヘッダだけを見て必要なメールを選んで受け取れる、と覚えます。
- 通信の速さに限りがあるモバイルの環境に向くのは、選んで受け取れる IMAP4 です。
メールが届くまで
メールは、送る人の端末から直接相手の端末へ届くのではなく、メールサーバを経由します。
- 送る人の端末から、送信用のメールサーバ(SMTP サーバ)へメールを渡す。
- インターネットを通って、相手のメールサーバへ転送される。
- 相手のメールサーバの中の、その人のメールボックスに保管される。
- 受け取る人が端末から受信用のメールサーバにつなぎ、メールボックスのメールを受け取る。
1と2で使うのが SMTP、4で使うのが POP3 または IMAP4 です。POP3 と IMAP4 は、どちらも4の「受け取り方」の違いです。
POP3 とは
POP3(Post Office Protocol version 3)は、メールボックスにたまったメールを、まとめて端末に受け取ることが原則のプロトコルです。
ほとんどのメールのサービスが提供していて、ほぼすべてのメールソフトが標準で対応しているのが強みです。一方で、届いたメールを添付ファイルごと全部受け取るので、通信の速さに限りがある環境では負担が大きくなります。
IMAP4 とは
IMAP4(Internet Message Access Protocol version 4)は、メールのヘッダ(差出人や件名など)だけを先に見て、必要なメールだけを選んで受け取れるプロトコルです。
いらない添付ファイルまで受け取らずに済むので、通信の速さや量に限りがあるモバイルの環境に向いています。採用するプロバイダ(ISP)も増えています。ただし、サーバと端末の両方が対応しているかを確かめる必要があります。
違いを表で比べる
| 比べること | POP3 | IMAP4 |
|---|---|---|
| 使う場面 | 受信 | 受信 |
| 受け取り方 | メールボックスのメールをまとめて受け取る | ヘッダを見て、必要なものを選んで受け取る |
| 対応の広さ | ほとんどのメールのサービス・メールソフトが対応 | 採用する ISP が増えている。サーバと端末の対応を確かめる |
| 通信の負担 | まとめて受け取るので大きい | 選んで受け取るので小さい |
| モバイルの環境 | 速さに限りがあると負担がかかる | 向いている |
送信のプロトコル SMTP は、表の2つとは役割が違います。誰でも使える送信用のサーバは迷惑メールの配信に悪用されることがあるので、利用者の認証をして、認められた人だけが使えるようにしています。
試験での問われ方
モバイル技術基礎検定では、第4章「インターネットの基礎と接続」で出ます。もちこ道場の第4章の問題(50問)のうち、POP3・IMAP4 を扱う問題は7問あり、多くは SMTP と一緒に出ます。
- 穴埋め: 「ヘッダだけを参照して必要なメールを選んで受信できる」に IMAP4、「一括で受け取るのが原則」に POP3、「メールを送信・転送する」に SMTP を選ぶ。選択肢には同じ3つと HTTP・DHCP が並びます。
- 2つの空欄の組み合わせ: 送信の SMTP と受信の POP3・IMAP4 を正しい順で入れる。
- 記述を選ぶ: 「IMAP4 は一括受信が原則」「POP3 はモバイルの環境に向く」のように、2つの性質を入れ替えた記述を見抜く。
覚え方
- まず役割で2つに分けます。送るのは SMTP(正式名称の Mail Transfer は「メールの転送」)、受け取るのは POP3 と IMAP4 です。
- 受け取りの2つは「POP3 はポストからまとめて取り出す(Post Office)」「IMAP4 は中身を見て選ぶ(Access)」と、名前の意味で区別します。
第4章のほかの用語は「第4章 インターネットの基礎と接続の要点」にまとめています。
第4章の問題を2問、解いてみる
もちこ道場の第4章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。
問1
受信メールサーバから端末へ電子メールを転送するプロトコルのうち、メールのヘッダだけを参照して必要なメールのみを選んで受信できる機能を持ち、モバイル環境に適しているのは1である。
答えと解説を見る
正解は 1(IMAP4)です。
【概要】
受信用のプロトコルのうち、IMAP4はメールのヘッダだけを参照して必要なものを選んで受信できるため、モバイル環境に適している。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. IMAP4正解あなたの解答 IMAP4は、ヘッダのみを見て必要なメールを選んで受信でき、通信速度に制限がある環境に向いている。
- 2. POP3あなたの解答 POP3は、メールボックス内のメールを一括で受信するのが原則であり、選択受信の機能を持つものではない。
- 3. SMTPあなたの解答 SMTPは、Eメールを転送(送信)するためのプロトコルであり、端末への受信には用いない。
- 4. HTTPあなたの解答 HTTPは、WebサイトとWebブラウザの間の通信に使うプロトコルであり、メール受信用のプロトコルではない。
問2
Eメールの受信に使うプロトコルのうち、メールボックスに溜まったメールを一括で受け取る方式が原則のものがある。ほぼ全てのEメールサービスが提供しているが、通信速度が限られた環境では負担が大きくなるのは、1である。
答えと解説を見る
正解は 3(POP3)です。
【概要】
POP3は、メールボックスに保管されたEメールを、一括して受信者の端末まで転送するプロトコルである。ほぼすべてのメーラーが標準で対応している。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. SMTPあなたの解答 SMTPは、Eメールを送信するためのプロトコルであり、受信用ではない。
- 2. IMAP4あなたの解答 IMAP4は、メールのヘッダだけを参照して必要なものを選んで受信でき、モバイル環境に適しており、一括受信が原則のPOP3とは異なる。
- 3. POP3正解あなたの解答 まとめて受信するのが原則で、通信速度が限られた環境では負担が大きくなるという点が、問題文と合う。
- 4. HTTPあなたの解答 HTTPは、WebサイトとWebブラウザの間でやり取りするプロトコルであり、メールの受信用ではない。
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よくある質問
POP3 と IMAP4 の数字は何ですか?
規格の版(バージョン)の番号です。POP3 は Post Office Protocol の第3版、IMAP4 は Internet Message Access Protocol の第4版です。数字そのものが問われることは少ないので、正式名称の頭の文字と合わせて覚えます。
スマートフォンのメールアプリで、POP3 と IMAP4 のどちらを選べばいいですか?
試験の範囲では「選んで受け取れる IMAP4 がモバイルの環境に向く」と覚えます。ただし IMAP4 は、使うサーバと端末の両方が対応しているかを確かめる必要があります。POP3 は、ほとんどのメールのサービスとメールソフトが対応しています。
Webメールでも POP3 や IMAP4 を使いますか?
Webメールは、メールソフトを使わずに、Webサイトの上でメールを読み書きするサービスです。ブラウザから使うので、利用者が端末で POP3 や IMAP4 を設定することはありません。第2章のメールのサービスの種類と合わせて見分けます。
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出題範囲は、2026年11月2日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。