POP3 と IMAP4 の違い
まとめて受け取るか、選んで受け取るか

更新日 2026年11月2日 読む時間の目安 約4分
この記事の要点
  • POP3 と IMAP4 は、どちらもメールを受け取るときのプロトコルです。送るときは SMTP を使います。
  • POP3 はメールボックスのメールをまとめて受け取る、IMAP4 はヘッダだけを見て必要なメールを選んで受け取れる、と覚えます。
  • 通信の速さに限りがあるモバイルの環境に向くのは、選んで受け取れる IMAP4 です。
この記事の目次
  1. メールが届くまで
  2. POP3 とは
  3. IMAP4 とは
  4. 違いを表で比べる
  5. 試験での問われ方
  6. 覚え方
  7. 第4章の問題を解いてみる
  8. よくある質問

メールが届くまで

メールは、送る人の端末から直接相手の端末へ届くのではなく、メールサーバを経由します。

  1. 送る人の端末から、送信用のメールサーバ(SMTP サーバ)へメールを渡す。
  2. インターネットを通って、相手のメールサーバへ転送される。
  3. 相手のメールサーバの中の、その人のメールボックスに保管される。
  4. 受け取る人が端末から受信用のメールサーバにつなぎ、メールボックスのメールを受け取る。

1と2で使うのが SMTP、4で使うのが POP3 または IMAP4 です。POP3 と IMAP4 は、どちらも4の「受け取り方」の違いです。

POP3 とは

POP3(Post Office Protocol version 3)は、メールボックスにたまったメールを、まとめて端末に受け取ることが原則のプロトコルです。

ほとんどのメールのサービスが提供していて、ほぼすべてのメールソフトが標準で対応しているのが強みです。一方で、届いたメールを添付ファイルごと全部受け取るので、通信の速さに限りがある環境では負担が大きくなります。

IMAP4 とは

IMAP4(Internet Message Access Protocol version 4)は、メールのヘッダ(差出人や件名など)だけを先に見て、必要なメールだけを選んで受け取れるプロトコルです。

いらない添付ファイルまで受け取らずに済むので、通信の速さや量に限りがあるモバイルの環境に向いています。採用するプロバイダ(ISP)も増えています。ただし、サーバと端末の両方が対応しているかを確かめる必要があります。

メールの送信と受信のプロトコル 送る人 SMTP で送る・転送 メール ボックス 受け取り方(受信) POP3: 全部まとめて受け取る IMAP4: ヘッダを見て、選んで受け取る モバイルの環境に向くのは IMAP4
メールの送信と受信のプロトコル(もちこ道場のまとめ)

違いを表で比べる

比べること POP3 IMAP4
使う場面 受信 受信
受け取り方 メールボックスのメールをまとめて受け取る ヘッダを見て、必要なものを選んで受け取る
対応の広さ ほとんどのメールのサービス・メールソフトが対応 採用する ISP が増えている。サーバと端末の対応を確かめる
通信の負担 まとめて受け取るので大きい 選んで受け取るので小さい
モバイルの環境 速さに限りがあると負担がかかる 向いている

送信のプロトコル SMTP は、表の2つとは役割が違います。誰でも使える送信用のサーバは迷惑メールの配信に悪用されることがあるので、利用者の認証をして、認められた人だけが使えるようにしています。

試験での問われ方

モバイル技術基礎検定では、第4章「インターネットの基礎と接続」で出ます。もちこ道場の第4章の問題(50問)のうち、POP3・IMAP4 を扱う問題は7問あり、多くは SMTP と一緒に出ます。

  • 穴埋め: 「ヘッダだけを参照して必要なメールを選んで受信できる」に IMAP4、「一括で受け取るのが原則」に POP3、「メールを送信・転送する」に SMTP を選ぶ。選択肢には同じ3つと HTTP・DHCP が並びます。
  • 2つの空欄の組み合わせ: 送信の SMTP と受信の POP3・IMAP4 を正しい順で入れる。
  • 記述を選ぶ: 「IMAP4 は一括受信が原則」「POP3 はモバイルの環境に向く」のように、2つの性質を入れ替えた記述を見抜く。

覚え方

  • まず役割で2つに分けます。送るのは SMTP(正式名称の Mail Transfer は「メールの転送」)、受け取るのは POP3 と IMAP4 です。
  • 受け取りの2つは「POP3 はポストからまとめて取り出す(Post Office)」「IMAP4 は中身を見て選ぶ(Access)」と、名前の意味で区別します。

第4章のほかの用語は「第4章 インターネットの基礎と接続の要点」にまとめています。

第4章の問題を2問、解いてみる

もちこ道場の第4章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。

問1

受信メールサーバから端末へ電子メールを転送するプロトコルのうち、メールのヘッダだけを参照して必要なメールのみを選んで受信できる機能を持ち、モバイル環境に適しているのは1である。

答えと解説を見る

正解は 1(IMAP4)です。

【概要】

受信用のプロトコルのうち、IMAP4はメールのヘッダだけを参照して必要なものを選んで受信できるため、モバイル環境に適している。

【図解】実験的機能

Eメールが届く流れとSMTP・POP3・IMAP4 Eメールが届く流れとSMTP・POP3・IMAP4

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. IMAP4正解あなたの解答 IMAP4は、ヘッダのみを見て必要なメールを選んで受信でき、通信速度に制限がある環境に向いている。
  • 2. POP3あなたの解答 POP3は、メールボックス内のメールを一括で受信するのが原則であり、選択受信の機能を持つものではない。
  • 3. SMTPあなたの解答 SMTPは、Eメールを転送(送信)するためのプロトコルであり、端末への受信には用いない。
  • 4. HTTPあなたの解答 HTTPは、WebサイトとWebブラウザの間の通信に使うプロトコルであり、メール受信用のプロトコルではない。

問2

Eメールの受信に使うプロトコルのうち、メールボックスに溜まったメールを一括で受け取る方式が原則のものがある。ほぼ全てのEメールサービスが提供しているが、通信速度が限られた環境では負担が大きくなるのは、1である。

答えと解説を見る

正解は 3(POP3)です。

【概要】

POP3は、メールボックスに保管されたEメールを、一括して受信者の端末まで転送するプロトコルである。ほぼすべてのメーラーが標準で対応している。

【図解】実験的機能

Eメールが届く流れとSMTP・POP3・IMAP4 Eメールが届く流れとSMTP・POP3・IMAP4

図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。

【各選択肢の解説】

  • 1. SMTPあなたの解答 SMTPは、Eメールを送信するためのプロトコルであり、受信用ではない。
  • 2. IMAP4あなたの解答 IMAP4は、メールのヘッダだけを参照して必要なものを選んで受信でき、モバイル環境に適しており、一括受信が原則のPOP3とは異なる。
  • 3. POP3正解あなたの解答 まとめて受信するのが原則で、通信速度が限られた環境では負担が大きくなるという点が、問題文と合う。
  • 4. HTTPあなたの解答 HTTPは、WebサイトとWebブラウザの間でやり取りするプロトコルであり、メールの受信用ではない。
問題を解いて確かめる

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よくある質問

POP3 と IMAP4 の数字は何ですか?

規格の版(バージョン)の番号です。POP3 は Post Office Protocol の第3版、IMAP4 は Internet Message Access Protocol の第4版です。数字そのものが問われることは少ないので、正式名称の頭の文字と合わせて覚えます。

スマートフォンのメールアプリで、POP3 と IMAP4 のどちらを選べばいいですか?

試験の範囲では「選んで受け取れる IMAP4 がモバイルの環境に向く」と覚えます。ただし IMAP4 は、使うサーバと端末の両方が対応しているかを確かめる必要があります。POP3 は、ほとんどのメールのサービスとメールソフトが対応しています。

Webメールでも POP3 や IMAP4 を使いますか?

Webメールは、メールソフトを使わずに、Webサイトの上でメールを読み書きするサービスです。ブラウザから使うので、利用者が端末で POP3 や IMAP4 を設定することはありません。第2章のメールのサービスの種類と合わせて見分けます。

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出典・注記

出題範囲は、2026年11月2日にMCPC の公式ページで確認しました。用語の説明は、もちこ道場の問題と解説をもとにまとめたものです。

  1. モバイル技術基礎検定(MCPC 公式)