第5章 モバイル機器の構造の要点
ディスプレイ、カメラ、SIM、外部接続の部品と用語を整理
- 第5章は、スマートフォンなどの中身と部品の章です。端末の種類、ディスプレイとタッチ操作、カメラとセンサ、メモリカード、SIM、外部接続まで出ます。
- 液晶と有機EL、SDHC と SDXC、SIM と eSIM、Bluetooth・NFC・UWB のように、部品や規格の違いが問われます。
- 用語は「どの部品の話か」で6つに分けると、覚えやすくなります。
この章で問われること
第5章「モバイル機器の構造」は、スマートフォンをはじめとするモバイル端末の部品と、その仕組みを扱う章です。ディスプレイ、カメラ、メモリカード、SIM、無線のインタフェースなどを取り上げます。第6章では、その上で動くソフトウェアを学びます。
本番の60問のうち、第5章からは6問前後と予想しています。もちこ道場の模擬試験(60問・60分)は、全10章の範囲から均等に出す作りで、第5章からは6問を出しています。試験全体の約10%にあたります。
もちこ道場の第5章の問題は50問です。本番と同じ4つの形式に分けると、次のようになります。
| 形式 | 問題数 |
|---|---|
| 穴埋め(1か所) | 20問 |
| 穴埋め(組み合わせ) | 10問 |
| 正しい記述を選ぶ | 10問 |
| 誤った記述を選ぶ | 10問 |
出てくる用語は、どの部品の話かで、次の6つのまとまりに分けると整理しやすくなります。
6つのまとまりと押さえる用語
1. 端末の種類
| 用語 | ひとことで |
|---|---|
| スマートフォン | 公開仕様の汎用 OS を備え、利用者がアプリを自由に加えられる携帯電話(MCPC の定義) |
| タブレット端末 | ディスプレイと入力装置が一体の平板状パソコン。薄いため、コネクタに制約がある |
| センサ端末 | 離れた場所の情報を遠隔で集める。人手をほぼ要さない M2M の形をとる |
| ウェアラブル端末 | 身体に装着して使う情報端末 |
2. 表示と操作
| 用語 | ひとことで |
|---|---|
| 液晶ディスプレイ | 当初からスマートフォンに使われてきた表示装置 |
| 有機EL | 有機物が自ら光る。バックライトが不要で薄くでき、残像が出にくい |
| ピクセル・解像度 | 画素と、その縦横の数。大きいほど細かく表示できる |
| タップ・フリック | 指で叩いて選ぶ、触れたまま払うように動かす |
| ソフトキーボード | 画面上にキーを表示して入力する |
3. カメラとセンサ
| 用語 | ひとことで |
|---|---|
| CMOS イメージセンサ | カメラの撮像素子に一般に使われる。低消費電力 |
| 焦点距離 | レンズごとに違い、標準・広角・望遠の違いを生む |
| ToF カメラ | 深度を計測でき、ぼかしを入れた動画を撮りやすくする |
| GNSS | 衛星を使って端末の位置を検知する |
| デジタル万引き | 購入していない雑誌の誌面などを撮影する行為。擬似シャッター音で抑止する端末がある |
4. 記憶と容量
| 用語 | ひとことで |
|---|---|
| バイト | 1 バイトは 8 ビット。1,024 倍ごとに上位の単位へ |
| SDHC・SDXC | SD カードの上位規格。SDXC は容量が 32GB を超える |
| スライドショー | メモリカードの写真を、次々に切り替えて連続表示するモード |
SDHC や SDXC を使うには、端末側のカードスロットもその規格に対応している必要があります。
5. SIM
| 用語 | ひとことで |
|---|---|
| SIM カード | 通信会社が発行する、加入者情報を書き込んだ IC カード |
| SIM ロック | 販売元の SIM カードでだけ動くように、端末に設定すること |
| eSIM | 端末に組み込まれた SIM。遠隔で書き換えられ、通信事業者を変えられる |
| au ICカード | KDDI での SIM カードの呼び名。ドコモやソフトバンクも別の名称を使う |
6. 外部接続と無線
| 用語 | ひとことで |
|---|---|
| USB テザリング | USB でスマートフォンとパソコンをつなぎ、経由して通信する |
| microUSB・Lightning | 小型のコネクタ。筐体が小さいため多く使われる |
| Bluetooth | 2.4GHz 帯の近距離無線。FHSS 方式で干渉を受けにくい |
| NFC | かざして使う近距離通信。リーダ/ライタエミュレーションは、端末がタグを読む側になる |
| UWB | 超広帯域を使う。通信距離は約 10m で、距離と方向を測位できる |
取り違えやすい組み合わせ
選択肢には、同じまとまりの用語が並びます。次の組み合わせは、「何が違うか」を一言で言えるようにしておきます。
| 組み合わせ | 見分け方 |
|---|---|
| 液晶と有機EL | バックライトが必要(液晶)か、自分で光るので不要(有機EL)か |
| タップとフリック | 叩いて選ぶ(タップ)か、触れたまま払うように動かす(フリック)か |
| SDHC と SDXC | SDXC のほうが上位で、容量は 32GB を超える |
| SIM と eSIM | カードを差し替える(SIM)か、組み込み済みで遠隔から書き換える(eSIM)か |
| SIM ロックと SIM ロック解除 | 販売元の SIM でしか動かない状態か、その設定を外すか(ロックは端末側の設定) |
| NFC と UWB | かざして使う近距離通信(NFC)か、約 10m で距離と方向を測れる(UWB)か |
この章の勉強の進め方
- 6つのまとまりの名前を覚え、用語を見たら「どのまとまりの話か」を言えるようにします。
- 上の表の組み合わせを、何も見ずに一言で説明できるか確かめます。
- 問題を解いて、迷った用語をその日のうちに見直します。
ほかの章の要点は「記事の一覧」にまとめています。
第5章の問題を2問、解いてみる
もちこ道場の第5章の問題です。演習画面と同じ解説(図解・選択肢ごとの解説)を付けています。
問1
スマートフォンは様々なセンサを搭載しており、そのうち1は全地球測位航法衛星システムを利用して端末の位置を検知する仕組みである。
答えと解説を見る
正解は 2(GNSS)です。
【概要】
GNSSは全地球測位航法衛星システムの略で、衛星を利用して端末の位置を検知する。スマートフォンは加速度センサや方位センサとともにGNSSを搭載している。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. ジャイロセンサあなたの解答 ジャイロセンサは、カーナビで車の走行状況の把握に使われるセンサであり、衛星で位置を求める仕組みではない。
- 2. GNSS正解あなたの解答 GNSSは全地球測位航法衛星システムを指し、衛星を用いて端末の位置を検知する仕組みである。
- 3. 方位センサあなたの解答 方位センサは端末の向きを検出するセンサであり、衛星を利用して位置を求める仕組みではない。
- 4. 加速度センサあなたの解答 加速度センサは端末の動きや向きの変化を検知するセンサであり、衛星を利用した位置の検知は行わない。
問2
スマートフォンのディスプレイにおいて、近年採用が増えている1ディスプレイでは、有機化合物の自己発光が利用されるためバックライトが不要となり、本体を薄くすることができる。
答えと解説を見る
正解は 4(有機EL)です。
【概要】
有機ELディスプレイは、有機物が電圧に応じて光る自己発光型の表示装置である。バックライトを必要としないため、ディスプレイを薄くできる。
【図解】実験的機能
図解は実験的機能です。内容を簡略化しているため、公式テキストの記載と異なることがあります。
【各選択肢の解説】
- 1. 液晶あなたの解答 液晶は当初からスマートフォンに採用されてきた方式だが、自ら発光せずバックライトを用いる点で本問に合わない。
- 2. プラズマあなたの解答 プラズマはガス放電による発光を利用する表示方式であり、有機化合物の自己発光を利用するものではない。
- 3. CRTあなたの解答 CRTはブラウン管を用いる表示装置であり、奥行きが大きく、薄型のスマートフォン用ディスプレイには当たらない。
- 4. 有機EL正解あなたの解答 有機ELは有機化合物が自ら光るためバックライトを必要とせず、ディスプレイの薄型化に役立つ。
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よくある質問
第5章は、ほかの章とどうつながっていますか?
第4章までは、通信やインターネットの仕組みでした。第5章は、それを使う端末の部品を扱います。次の第6章では、その上で動くソフトウェアを学びます。
タッチパネルの操作は、どう区別しますか?
タップは指で叩いて選ぶ操作、フリックは触れたまま目的の方向へ払うように動かす操作です。ほかにスクロールとピンチアウトも出てきます。操作の動きを思い浮かべて区別します。
ビットとバイトの関係は、どう出ますか?
1 バイトは 8 ビットで、上位の単位へは 1,024 倍ごとに切り替わります。SD カードの規格の違いとあわせて、容量に関する問題として出ます。
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